【エッセイ】雛祭りを迎えると心に浮かぶ・・・

2018.03.07

 雛祭りを迎えると心に浮かぶ光景があります。役目を終えた雛人形がお祓いをしてもらって、山のように船に乗せられて沖に出ていくニュースや、大きな会場に段飾りの気配を残しつつ、びっしり何千という数の雛人形が並べられ供養されるニュース。見かけるたび、映像の中の人形たちの姿が心にしみます。



 部屋が狭くなって子供が大きくなったから・・・お雛さまは人に受け継ぐものではないから・・・、手放す理由はいろいろ。雛人形は一人一つ、厄の身代わりになるもの。母から娘へのお下がりする時はお祓いをして祈ってもらうと聞いて、「へぇ~そうなんだ」と思いつつ、幸せを祈って母が娘に持たせるものなら、あやかった幸せに感謝して、また娘から子供へ幸せをつないでいく・・・という風に、お雛さまとともに感謝の気持ちを受け継いだらどうかしら・・・、そんなことを考えていました。

 私が嫁ぐ時、母は木目込人形のお雛さまを作ってくれました。今もその姿が浮かびます。長い年月、地震などいろんなことを乗り越えてきた雛人形たち。中にはちょっとくたびれてきたお雛さまもあります。今年はふと思いついて、段飾りにするのはやめて、横に並んでお雛さまが遊んでいるように飾ってみました。

 なんだか楽しそうです。こうしなければという思いも伝統を受け継ぐ大切なこと。でも山の様に処分されていく人形たちのことを思うとなんだか心が痛みます。

 お雛さまの箱をあける時、「あぁ今年も元気で感謝です」と思いが浮かんできました。どうぞいろんな幸せを次の世代の人につなげていける世の中でありますように・・・。


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