【白井さんのエッセイ】昔からのやり方でダシをとる人が・・・

2018年02月09日

 昔からのやり方でダシをとる人がすごく少なくなりました。
料理そのものを作る人が減っている・・・、もう丁寧なことをしなくなった・・・、そんな声にふれるたび、さみしい気持ちを横に置き、まだ間に合う!と思いながら、料理の楽しさをお伝えして50年。



 
スーパーや百貨店では、おふくろの味をイメージさせる定番のお惣菜がどんどん売れていく傍らで、その時期にしか出回らない旬を告げる新鮮食材が値引き販売されていることも。これはえらいことになっています。変わりゆく食品売り場を歩きながら、ひと手間のレベルが違ってきたのかなぁと思いました。

ひと手間かけて、昔からの方法でとったダシを使うと「やっぱりちがいますね」「ちゃんとダシをとるとおいしいです」という方がほとんど。体にやさしい自然のおいしさは、疲れをいやし、心を和ませてくれます。それがおふくろの味・・・。

あと30年くらいしたら鮮魚売り場は様子を変えているでしょうね。ミニトマトやカット野菜売り場がドーンと増えていて、その横にダーッと小パックのお惣菜が並んでいるのかしら・・・。パックじゃないのかな?もっと違う形態になっているのかも。あ~さみしい~。その時私がもし生きていたら100歳・・・。

暮らしの中で、ダシをとる手間が当たり前のことになったら、料理がぐっと身近になるはず。今ならまだ間に合いますよ。


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