運動時、いつナッツを食べるのがいいのか?

2025.07.18

こんにちは。内科医の工藤孝文です。
ナッツは、良質な脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、そして食物繊維を豊富に含む、優秀なスーパーフードと言われています。運動と組み合わせることで、より効果的な健康・ダイエットサポートが期待できます。

では、「運動前」「運動中」「運動後」のどのタイミングでナッツを食べればよいのか、それぞれの目的に応じて詳しく説明しましょう。


運動前(30〜1時間前)



目的:持久力維持、血糖値の安定、空腹感の軽減


ナッツに含まれる良質な脂質は消化吸収がゆるやかで、エネルギーを長時間供給します。急激な血糖値の変動を防ぎ、疲れにくくなるのがメリットです。

おすすめナッツ:アーモンド、カシューナッツ、くるみ
量の目安:ひとつかみ(20〜25g)程度

ただし、食べすぎると消化に負担がかかり、運動中に胃が重く感じることもあるため、少量に留めるのがポイントです。


運動中は避けるべき



理由:ナッツは消化に時間がかかり、水分も少なくのどが渇きやすいため、運動中の摂取はパフォーマンス低下の可能性があります。エネルギー補給が必要なら、バナナやゼリー状の補給食が適しています。


運動後(30分以内が理想)



目的:筋肉の修復、炎症の抑制、満足感による過食防止


運動後は筋肉の回復と成長を助けるため、たんぱく質と少量の脂質を摂ることが大切です。ナッツは、植物性たんぱく質と**オメガ3脂肪酸(特にくるみ)**が含まれており、筋肉の修復と抗炎症効果が期待できます。

運動後には、プロテイン+ナッツの組み合わせが特におすすめです。


最後に


ナッツは食塩無添加の素焼きを選びましょう。
油で揚げたり味付けされたものは健康的とは言えません。
運動習慣とナッツの摂取を続けることで、中性脂肪の低下や血糖コントロール、代謝アップなどの相乗効果が期待できます。

もしダイエット目的で運動している場合でも、ナッツは「太る」食材ではありません。むしろ、正しく摂れば代謝を高めて痩せやすい体作りに役立ちます。運動とナッツのバランスを上手に活用して、健康的な毎日を送りましょう。


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