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なぜ「太っているのはダメなのか」
ナッツ雑学 2025.09.03
こんにちは。内科医の工藤孝文です。
「太っているのはダメなこと」
そんなふうに思っていませんか?あるいは、誰かに言われて傷ついた経験があるかもしれません。
ですが、本当に「太っている=ダメ」なのでしょうか?
今回はこの問いに向き合いながら、見た目も中身も誇れる自分になるために大切なことを、正直にお話ししていきます。
「太っている」ことそのものが悪いわけではない
まず最初にお伝えしたいのは、太っているからといって、その人自身の価値が下がるわけではないということです。
体型は、その人の人生や習慣、遺伝、環境など、さまざまな要因が絡み合ってできた“結果”にすぎません。だから「ただ太っている」という状態だけで、自分を責めたり、他人を否定したりするのは本質的ではありません。
けれども、「太っているとダメなのか?」という問いに正面から向き合うなら、見た目だけでなく、健康面のリスクについてもきちんと知っておく必要があります。
自信を失うだけでなく、健康リスクもある
太っていることで起こる問題は、見た目へのコンプレックスだけではありません。
生活習慣病や体への負担が大きくなりやすいという側面もあるのです。
たとえば、以下のようなリスクが指摘されています。
・高血圧、糖尿病のリスク増加
・脂質異常症による心疾患
・関節への負担や腰痛
・睡眠時無呼吸症候群
・ホルモンバランスの乱れ
これを見て、「太っている人は不健康だ」と断定することは間違いです。体型と健康状態は必ずしも一致しません。
しかし、太りすぎによって健康を損ねるリスクが高くなることは確かです。
そして、体調が悪くなると、気分も沈みがちになり、自分に自信を持てなくなってしまう悪循環に陥ることがあります。
生活改善で「誇れる自分」に変化
忙しい仕事と子育てに追われ、自分のことはつい後回しになっていた30代の女性Cさん。
気がつけば10kg体重が増え、外見に自信をなくし、外出する機会も減っていきました。
そんなある日、会社の健康診断で「糖尿病予備軍」と診断されたことが転機に。
「このままでは将来が不安」と感じた彼女は、生活習慣の見直しを決意します。
まずは、毎日の中でできることから始めました。
・通勤は徒歩にして、階段を積極的に使う
・寝る前のスマホをやめて、睡眠の質を改善
・食事は「やめる」のではなく、「野菜を足す」習慣に
「制限する」より「足す」ことを意識した生活を続けたことで、少しずつ体が軽くなり、気持ちも前向きに。
そして半年後には体重が5kg減り、健康診断の数値も改善しました。
なにより、彼女にとって大きかったのは「自分を大切にできた」という実感。
その変化が、自信と笑顔を取り戻すきっかけになったのです。
——もうおわかりでしょうか?
体重が減ったことは、あくまで“結果”。
Cさんが本当に取り戻したのは、「誇れる自分」だったのです。
見た目も中身も「誇れる自分」になろう
健康のために体を整えることは、決して“見た目のため”だけではありません。自信を取り戻すことにもつながり、人生の楽しみ方そのものが変わってきます。
「理想の体型」よりも、「心地よく動けて、笑顔になれる体」。
誰かの評価ではなく、自分自身が好きと思える体と心を育てていく。そう考えれば、ダイエットや生活改善も、もっと前向きなものに変わるはずです。
最後にひとこと
「太っているのはダメなのか?」
——その答えは、「ダメではない。でも、心や体がしんどくなっているなら、見直すサインかもしれません」。
誰かの目線のためではなく、自分のために、自分が快適に過ごせる体と心を整えていきましょう!
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